そんな企画書がコンスタントにつくれるようになればゲームプランナーとしてぜったいに役立ちます。
そのために知っておくべき4つの方法がコチラ。
企画書の必須事項
- 効率よいネタの探し方
- 通りやすいまとめ方
- 一発で伝わる工夫
- おもしろさのシステム化
ここでは「あなたと上司、どちらもが納得いく良質なゲームの企画書」をつくれるようになる4つの具体的な方法を紹介します。
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1.ゲームプランナーの効率よい企画書のネタ探し
ただ闇雲に企画のもとになりそうなモノを探すのは非常に効率が悪いです。
ネタ探しのやり方も決めておいてこまめにメモを取っておけば企画のためのアイデアがいくつもストックできます。
まずはそのネタ探しの方法を具体的に紹介します。
●ネタ探しの基準を決める
どんなものに触れると良い企画のアイデアが浮かぶか知っておけばいくらでもネタに困りません。
アイデアの元になるネタ探しの基準は以下の通りです
●ネタ探しの基準
- 今すでに人気のあるもの
- これから人気の出そうなもの
- 地味だけど根強く人気のあるもの
- 自分が今まで興味のなかったもの
- 工業製品に使われる新しい技術
横井軍平氏の「枯れた技術の水平思考」という言葉がありますが、昔からすでにあるモノの技術やアイデアは馬鹿にできません。
それ加え、あえてここでは「今人気のあるモノや新しい技術」にも同じくらいの発見があると強調しておきます。
日頃から意識してそのどちらにも触れていれば普遍的なモデルや先進的なアイデアなどの発見が必ずあるはずです。
●王様読みで浅く広く
できるだけたくさんの情報に目を通すには前田圭士氏著「ゲームデザイナーの仕事」で紹介されている「王様読み」がとても役立ちます。
ボクも実践していますがこれのおかげでネタ探しには困りません。
王様読みとは
マンガ喫茶や図書館で普段買わないような雑誌、新聞を手に取ってみてざっと目次に目を通し興味のあるページだけを読む。
※目的を持って読むのではなく、なんとなくネタになりそうなものを探すだけ。
いわゆる精読ではなく乱読であることポイントで、とにかく大量の情報に触れたい場合ピッタリです。
上記のネタ探しの基準を設けて王様読みをすれば、そのまま企画の元ネタにできそうな情報に出会うこともあります。
ネット検索などで探すとどうしても起点は「自分の発想」に縛られてしまうので、全く未知の情報に触れたいのであれば王様読みを使うべきです。
●好きなことにしぼる
仕事のためだし自分の好みは入れずネタを拾うべきかと言われると大間違いです。
人間、自分の嫌いなことを続けるのは苦痛ですが好きなことはいくらでも楽しんで続けられます。
得意なことは作業も早く進みますが、苦手な作業は時間がかかります。
だから仕事の効率から考えても好きなことに絞ったネタを拾うべきです。
やっぱり仕事もできるだけ楽しい方がいいですしね。┐(´∀`)┌
2.通りやすいゲームプランナーの企画書
まず企画書の目的の確認です。
通らない企画はただお蔵入りするだけなのでこれだけは外せません。
どうすればそれを守った上で企画書としてうまくまとめられるかを紹介します。
●基本のアプローチの仕方
大きく分けて二通りのアプローチで企画書をつくることになります。
●アプローチの仕方
①ゲームデザイナー的アプローチ
→どこがどうおもしろいか、など
②プロデューサー的アプローチ
→どこが売れるポイントか、など
若いうちほど①を選ぶ傾向が強いと思います。というか②を嫌う傾向にあると思います。(;^ω^)
もちろんお分かりかと思いますが通りやすい企画は圧倒的に②のプロデューサー的アプローチです。
でも①のゲームデザイナー的アプローチをあきらめたくない場合、ネタさえたくさんあれば①と②双方を兼ねる企画書をつくることもできます。
これが一番の理想なわけで普段からアイデアをたくさんストックしておけば可能です。そのためにも日頃のネタ探しは重要です。
●企画のウリを盛り込む
売れるポイントとはすなわち「企画のウリ」です。あなたが普段ゲームを買うとき何が理由で買っているかに近い話です。企画のウリになるモノの例が以下の通りです
●企画のウリ
- スタッフ
- ゲームシステム
- 世界観
- ビジュアルイメージ
など
「有名なスタッフが加わる企画ならその人の信用があるし売れそうだ」などがそうです。
これにはプロデューサーなどの「企画を通す立場の人」の好みも絡むのでそこを考慮するべき部分でもあります。
3.一発でわかるゲームプランナーの企画書
上述の「ゲームデザイナー的アプローチ」を中心に企画書をつくりたい場合は「企画のウリ」を一発で伝える必要があります。その中でも特に重要なのが世界観やイメージです。
ゲームづくりは集団作業なのでこれがあるとイメージを共有しやすく全体のゴール設定として非常に有効です。
特にプロデューサーなどはゲームデザイナー出身であることは少なくゲームシステムを文章で説明してもウケがよくありません。
●一発で世界観が伝わる工夫
- キーワード
- ネーミング
- キャッチコピー
- キャッチーな絵
- 特徴的な音楽
「戦国無双」はタイトル名で「一騎当千の武将が大勢の敵をなぎ倒していく」という内容がカンタンにイメージできます。
「ICO」のキャッチコピー「この人の手を離さない。僕の魂ごと離してしまう気がするから」はゲーム中でヒロインと手をつなぐことの重要さがハッキリと感じられます。
「グランディア」の広告ポスターは主人公と仲間のキャラクター性、繰り広げる壮大な冒険を一枚の絵で見事に表現しています。
「サクラ大戦」のテーマソング「檄!帝国華撃団」なんかは非常に特徴的な音楽で「帝都で悪に立ち向かう正義のヒロインたち」の世界観が直感的に伝わります。
つらつら述べましたが、一発でイメージできれば別に何でもいいわけです。(*´▽`*)
あなたがキャッチコピーを書いてもいいし、絵や音楽が得意な人に頼んでもいいので、企画のウリや世界観が伝わる「何か」は必ず用意してください。
4.おもしろさをゲームプランナーの企画書に盛り込む
ゲームデザイナー的アプローチの具体的な方法論としてアイデアのシステム化の話も触れておきます。
●楽しいことをシステム化する
「どんなゲームをつくろうか」ではなく「どんなときに楽しいと感じるか」が発想のスタートにする方法です。
当たり前とも言える方法ですが人が喜ぶことに法則を見つけてルールを設けゲームシステムをつくります。
●不愉快なこともシステム化できる
「不愉快なこと」や「面倒なこと」を見つけてそれを改善するようにシステム化する方法です。
昔のゲームでめちゃくちゃ面倒だった「コマンド文字入力方式」を「コマンド選択方式」に変えたことなどがこれにあたります。ユーザビリティを向上するアイデアの一つとして使われることが多いです。
●動詞をシステム化する
「転がす」「飛ぶ」「泳ぐ」などの動詞からその行動にルールを加えてゲームのシステムにする方法です。
「塊魂」「ナイツ」「アクアノートの休日」など、何らかの動作をひたすら続けるような内容でこういうゲームは妙な中毒性を生むことがあります。
※アイデアのシステム化に関してはコチラの記事も参考になると思います。
5.ゲームプランナーの企画書づくりまとめ
どれも日頃から意識しておけばだれにでもできる方法なので続けていれば企画書づくりに困ることがなくなるはずです。
企画書のまとめ
1.効率よいネタの探し方
→ネタ探しの基準に沿って王様読みする
2.通りやすいまとめ方
→企画のウリがあるアイデアを軸にする
3.一発で伝わる工夫
→直感的に伝わるキーワード、絵、音楽を用意する
4.おもしろさのシステム化
→楽しさ、動作自体などにルールを加える
企画書づくりも数をこなすことで上達していきます。だからこそ日頃から何を意識しているかで差が出てきます。
こんな記事を読んでいる勤勉なあなたならきっと素晴らしい企画書をつくれるはずです!
応援してますよ!!
※企画関係で行き詰っている方はコチラの記事も合わせて読むと参考になると思います。
ではでは、そんな感じで今回の記事でした。
あなたがよいゲーム企画書をつくれることを願っています!
がんばってー!